歯医者でお任せしていたら、銀歯が入ってしまった、前歯の色が、形が気に入らないなど不満がある方も多いと思います。
個人の価値観により、どういったものを優先するかは違うと思います。
当院ではしっかりとカウンセリングを行い、相談してから治療を行うように心がけています。
上の写真は向って右側の被せものを、セラミックで修復した写真です。
術前ではなんとなく、前歯が目立つような感じがありますが、術後は自然にみえると思います。
自然にみえるためには、歯の形、色、歯茎の形等に配慮する必要があります。
見た目で悩んでいる方はご相談いただけたらと思います。
術式、材料の進歩があり、治療は様々な方法から選べるようになっています。
そこで今回はお問い合わせが多い、「セラミック」「審美歯科」についてまとめてみようと思います。
セラミックとは
歯科で使う白い材料
被せものの構造
美しく見えるための要件
セラミックとは
セラミックとはwikipediaには窯業製品の総称として用いられるとあります。
歴史的な素晴らしい美術品が色あせず美しく保たれていることを考えると、長く美しく使える材料であることが分かります。
歯科で使う白い材料
まず歯科で使用する白い材料は大きく分けて、プラスチックとセラミックに分かれます。
以下に口の中で機能するために必要な性質の比較を行っています。
同じ条件で比べた場合は、歯を入れた瞬間はさほど違いはありませんが、長期的にはプラスチックは色が変わっていきます。
子供用のプラスチックのお皿なんかを思い浮かべてみれば、買ったときは白いお皿でも黄色っぽくなっていきます。
噛み合わせの力によりプラスチックは摩耗していくため経年的には噛み合わせが低くなっていってしまします。セラミックの場合、摩耗量は少ないですが、欠けることがあります。
そのため、噛み合わせの管理のため定期健診でのチェックは必須です。
歯医者目線で重要なことはセラミックは表面がつるつるのため、汚れ(プラーク)がつきにくいため、二次むし歯や歯周病が進行しにくいという利点もあります。
歯を作っていく時、セラミックは、焼き上げが必要です。
その際にはかなり縮むため、作成するのが難しいです。
しっかりしたものを作るには熟練が必要です。
患者さんにしっかりしたものを提供するにはスペシャルな技工士さんと密な連携をとる必要があります。
被せものの構造
白い被せものは基本的に2つのパーツからできています。
セラミックや、プラスチック単体では強度が足りないため、補強するパーツがあり、それをキレイに見せるために表面にセラミックやプラスチックを盛ります。
補強するパーツ補強材とキレイにみせる材料を前装材と考えればわかりやすいと思います。
補強材には金属や、白いものでは人工ダイヤと呼ばれるジルコニアなどがあります。
一般的には金属の上にセラミックを盛ったものをメタルボンド、ジルコニアなどの白い補強材の上にセラミックを盛ったものをオールセラミックと呼びます。
金属の色を隠すためにセラミックを盛っていくので、審美性や自然な見え方という面では、ジルコニア等にセラミックを盛りつけたオールセラミックの方が金属にセラミックを盛りつけたメタルボンドよりも優れています。
前装材でプラスチックを改良したものをハイブリッドセラミックと呼びますが、現在のところかなりプラスチックに近い性質になります。
当院では積極的にはお勧めしていません。
美しく見えるための要件
歯の色は?と聞かれると白と答えると思います。
実は以下のように歯は単色ではありません。
場所により透明感、色の鮮やかさ、色の濃さが違うため自然に仕上げるには工夫が必要です。
特に重要なのは透明感です。
透明感を出しより自然な被せものを作成するには、補強材は金属よりもジルコニアなどの材料を使うほうが有利です。
また陶材の盛り方の一例を示しますが、様々な色を使いながら自然にみえるように作成していきます。
歯の形
一般的には男性は角ばった力強い形に、女性は丸みを帯びた形に仕上げていきます。
最終的には模型や写真で確認し、周りと調和がとれ、患者さんが満足いく形に調整をしていきます。
また面白いことに美しいとされる歯の見え方は「黄金比」になっていると言われます。
そもそも、黄金比 は自然界や有名な建築物、美 術作品など至る所に存在しています。
黄金比は正五角形の1辺の長さと対角線の長さの比率のことで、1辺の長さ:対角線の長さ=1:152 となり、 これを近似した 1:1.618が黄金比として用いられます。
「審美歯科」とは材料だけを豪華なものにすることではなく、根っこや歯茎の治療、被せもののデザイン等にもこだわった「真美治療」であると考えています。
セラミック治療の費用
オールセラミッククラウン…100,000円
メタルボンドクラウン… 75,000円
※写真、模型、仮歯の調整料を含む
また奥歯では、そこまでの審美性が必要ないときは補強材のジルコニア単体で以下のような被せものを作成することも可能です。
ジルコニア冠… 40,000円
奥歯が銀歯は嫌だけど費用をなるべく抑えたい時などはお勧めできます。
割れたり削れたりする心配はほとんどありませんが、ジルコニア自体が硬いため、研磨や調整をしっかり行っていないと、噛み合わせの歯を傷つける可能性があるため定期健診は必須です。
以上、「セラミック」「審美歯科」についてまとめてみました。
松山市の歯医者 あいはら歯科クリニック 院長 相原大樹でした。
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